出版社 / 著者からの内容紹介
2004年10月13日、堤義明コクド会長の辞任会見は、あまりに唐突で、予想をはるかに超える展開だった。
同年3月1日に発覚した、総会屋への西武鉄道の利益供与(商法違反)事件から7カ月、西武鉄道は突然、同社名義の個人株主がコクドとプリンスホテルの実質所有だったとする、いわゆる「借名株」の事実を認め、発表したのである。堤氏は西武ライオンズのオーナー職を含めたすべての役職を辞任、グループ経営から身を引いた。だが、堤氏辞任は事件の幕引きではなく、帝国崩壊の始まりにすぎなかった――。
堤康次郎の側近ナンバーワン、西武グループ草創期の大番頭と呼ばれた中嶋忠三郎・元コクド顧問弁護士。彼が遺した貸金庫から、グループの歴史をひもとく数々の証書類が出てくる。その中から見つかった1枚の株券預り証が、堅固を誇った西武帝国をやがて大きく揺るがすことになる。
本書は、「週刊新潮」の専属記者からフリーに転じ、西武グループの「血脈と株支配」を追い続けた著者の執念の記録である。新聞記者、フリー、週刊誌・経済誌スタッフたちの組織の垣根を越えた取材態勢が、警視庁捜査員を動かし、帝王を追い詰め、闇の帝国へと肉迫してゆく。手に汗握る、驚愕のスクープの舞台裏。それは同時に、日本を代表するカリスマ経営者の裏の顔を白日のもとにさらし、日本企業・日本社会の影を浮き彫りにする。注目のノンフィクション大作。
>著者の人まだ若いのに。。。
>Good Job!