いまこそ優れた民族の資質に誇りを持とう。
徹底した論理と明晰な理念で、混迷を深める祖国の政治・文化の衰退と退廃を撃つ。
第1章 国家とはなにか―転換期の世界
第2章 教育の危機―アイデンティティークライシス
第3章 故郷喪失者の日本人―日本文化の伝統と美
第4章 精神文化の崩壊―人間生活の秩序と倫理
第5章 日本人にとって宗教とはなにか―病者の自覚
第6章 二一世紀の精神文明を問う―仏教哲理に近づく先端科学
第7章 戦後日本の悲劇―父性の死
第8章 日本人の原像―無常観と死生観
第9章 市民兵はかく散った―戦争と兵士たちの死
父なき社会の混沌から脱却を
本書は、政治、外交、文化など日本の社会で起きている問題を、独自の視点から論じた評論集である。常識とされてきた概念を覆し、歴史的なパースペクティブと複眼的な認識によって、日本人そのものを問い直した思索の書だ。
>父親の権威というか、そういうものが今の日本に欠けてますね。